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日本をめぐる旅〜武家の都、鎌倉

日本をめぐる旅〜武家の都、鎌倉

東京から約1時間、神奈川県にある鎌倉は、かつて鎌倉幕府のお膝元として栄えた街。武家がつくった神社や寺院、歴史的建造物が点在し、街のそこかしこに古都の風情を感じられる。海と山に囲まれた自然豊かなエリアで、リゾート地としても名高い。今回は、鎌倉のおすすめ観光スポットをご紹介しよう。

 

鎌倉の歴史

南は海に面し、三方を山に囲まれた鎌倉。外敵の侵入を阻むのに適した立地であることは想像に難くない。この「天然の要塞」に目をつけたのが、日本初の武家政権を成立させた源頼朝である。12世紀末に平家一族を打ち滅ぼし、政治の実権を朝廷から奪った頼朝は、鎌倉を活動の拠点として、幕府を開くことになった。

1180年、頼朝は鎌倉入りするとすぐに由比ヶ浜にあった八幡宮を現在の場所へ移し「鶴岡八幡宮」として鎌倉の街づくりの中心とした。

鎌倉幕府の誕生によって日本の中心地となった鎌倉では、これまでの華やかな貴族文化に武士の精神や中国の宋・元の文化が新たに加わり、質実剛健な武家文化が形成された。また、仏教が武士や庶民にも広く伝わったことで、新しい仏教宗派が次々と誕生し、多くの寺院が開かれた。

鎌倉時代は約150年続いたが、1333年にその歴史を終えると、元の小さな漁村と農村に戻ってしまった。鎌倉が再び脚光を浴びるようになったのは江戸時代に入ってから。江戸近郊の物見遊山の場として、多くの人々が訪れたという。

明治時代には、さらに転機が訪れる。横須賀線の開通により交通の便が良くなると、風光明媚で温暖な気候の鎌倉は、絶好の保養地として人気を集めた。泉鏡花や夏目漱石、芥川龍之介など、鎌倉に移り住んだ作家は多く、のちに「鎌倉文士」と呼ばれた。文化人から愛されてきた街、鎌倉は現在も多くの観光客を魅了してやまない。

 

鎌倉のおすすめ観光スポット

鶴岡八幡宮

源氏ゆかりの神社で鎌倉のシンボルとして親しまれている。鮮やかな朱塗りの本宮は国の重要文化財に指定されている。源頼朝と実朝が祀られている「白旗神社」、境内にあるパワースポット「旗上弁財天社」、樹齢1000年といわれる「大銀杏」など見どころが多い。鎌倉観光のスタートにふさわしいだろう。

鎌倉大仏殿高徳院

「鎌倉大仏」として名高い阿弥陀如来坐像が鎮座する浄土真宗の寺院。大仏の高さは台座を含めると13.35m、重量は約121tあり、その重厚感のある迫力に圧倒される。境内にはさまざまな花が咲き、四季折々の景色を楽しめる。

長谷寺

奈良時代の創建と伝えられ、「長谷観音」の名で親しまれている。本尊の十一面観音菩薩像は高さ9.18メートルもあり、木造仏としては日本一の誉れ高い。境内は四季の花々で彩られ、「花の寺」としても人気がある。

報国寺

鎌倉の「竹寺」として有名。竹の庭に生えている孟宗竹の数は約1000本といわれ、高さが25mに達するものもあるそうだ。境内には茶席があり、竹庭を眺めながらいただく抹茶の味は格別である。

 

鎌倉に来たら「江ノ電」に乗ろう

せっかく鎌倉に来たのなら、「江ノ電」に乗ってみよう。江ノ電は全線わずか10kmしかない電車だが、高徳院や長谷寺、極楽寺などの寺院や、海水浴場や水族館を擁する江ノ島や由比ヶ浜海岸など、沿線に幅広い年齢層に合った観光スポットが数多く点在している。

ドラマやアニメでお馴染みなのが「鎌倉高校前駅」。すぐ前に海が広がり、近年大ヒットを飛ばした某アニメにも登場するとあって、国内外から訪れる人が後を絶たない人気スポットとなっている。

 

鎌倉は、神社仏閣などの歴史的遺産と、海や山などの豊かな自然に恵まれた日本を代表する観光地だ。少し足を伸ばせば、江ノ島や由比ヶ浜でビーチリゾートを楽しめる。四季を通してさまざまな表情を見せる鎌倉の町で、ゆったりとした時間をお過ごしいただきたい。

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